安全靴を購入する前にチェックしておきたいサイズの話

安全靴を選ぶ上では、サイズをチェックしておく必要があります。
しかし、どういったところをしっかりと見ればよいのでしょうか。
今回は、自分の足に合った製品を選ぶ方法や、合わないサイズの靴を履き続ける危険性などについて解説します。

安全靴におけるサイズの選び方とは?

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どんな靴であれ、サイズの選び方は非常に大切なポイントです。
安全靴でも同様であり、もし知らずに購入してしまうと「歩きにくい」と思ってしまうかもしれません。
安全靴におけるサイズの選び方は、3つのポイントに分かれます。

締めた後は各部分のサイズ感を確認

靴紐を締めた後は、足幅や親指の付け根の位置を確認します。
親指の付け根が先芯(つま先部分のアッパー(甲革)と裏革の間に挿入する芯材)の後端部に位置しているのであれば、サイズが合っているといえます。
また、特に足が締め付けられるような感覚を感じなければ、横幅が合っている証です。

最後は実際に歩いてみてチェックしよう

サイズの確認が終わったら、実際に歩いてみましょう。
歩く際には、足幅やかかと、甲部分に注目してみてください。
履いている段階では何もなかったにも関わらず、歩くことによってそれらのポイントで違和感が生じる可能性があります。

サイズが合わない安全靴は問題あり?

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サイズが合わない安全靴を履くのは危険であり、おすすめできません。
では、いったいなぜ危険なのでしょうか。
その理由は2つあり、どちらも重要ですので必ずチェックしましょう。

指先を痛めてしまう原因になることも

安全靴は怪我を防ぐために、ほかの靴と比べて硬い素材が使われています。
特につま先は硬く、金属が組み込まれている場合も。
もしサイズが合っていない場合、硬いつま先部分に何度も足が当たってしまいます。
その結果、足指の皮が剥けたり、爪が剥がれたりするなどのトラブルが発生します。
サイズが合っていれば、足が動いてしまうことはありません。
しかし、サイズが合っていなければ足が動くため、何度もつま先部分に指先が当たってしまうのです。

足のトラブルを抱えてしまう恐れがある

無理してサイズが合わない安全靴を履き続けてしまうと、慢性的な足のトラブルに悩まされてしまう恐れがあります。
サイズが合わない靴を履き続けることで起きる疾患としては、足底筋膜炎や外反母趾など。
足底筋膜炎は、指の付け根からかかと部分まで張られている足底筋膜が炎症を起こしてしまい、痛みが生じるトラブルのことを指します。
また外反母趾は、親指が付け根から「く」の字に曲がってしまい、その際に突き出た関節によって靴が履けなくなるトラブルのことをいいます。
どちらも日常生活に影響を与えるものであり、手術が必要になる場合もあります。

サイズ以外で確認しておくべきポイント

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安全靴を選ぶ際には、サイズ以外にも見ておいたほうが良い箇所があります。
以下の内容もきちんと覚えた上で、理想的な製品を見つけてみましょう。

どんな作業現場で安全靴を履いて利用するのか

安全靴は利用する環境によって備えるべき機能が異なります。
例えば、食品工場の場合には油に強い製品がおすすめ。
反対に精密機器の工場であれば、機器の故障を避けるために帯電対策がとられている製品が良いでしょう。
このように作業現場によって理想とされる安全靴が異なるため、利用する環境にマッチするものを選んでください。
職場に合わない安全靴を選ぶと、最悪の場合に怪我をしてしまう恐れがあります。
先ほど例として挙げた食品工場の場合、ゴム製の安全靴は向いていません。
なぜなら油によってゴムが劣化し、安全靴の寿命を縮めてしまうばかりか、足そのものにも影響を与える可能性があるからです。

どんな特定機能が安全靴に備わっているのか

安全靴の中には、特定機能が備わっている場合があります。
例を挙げるならば、水や油に強い特殊ウレタン加工革やつま先の損傷を軽減する鋼製先芯など。
特定機能を示す規格としては、JIS規格とJSAA規格が特に有名です。
JIS規格とは日本の産業における決められた規格のことであり、その規格に合うものだけ認められています。
JSAA規格もJIS規格と似ているものですが、JIS規格よりも厳しく審査されます。

まとめ

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安全靴を選ぶ際にはサイズが非常に大切であり、誤ったサイズを選ぶと足を痛める原因にもなります。
もちろん、サイズ以外にも選ぶポイントがあるため、機能性や使う現場なども把握しておきましょう。
ぜひこの記事を参考にしつつ、自分に合った安全靴を見つけてもらえたら幸いです。

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